サジェスト汚染とは?発生原因・削除方法・対策を徹底解説
この記事の冒頭では、
サジェストの仕組みや役割について前回の記事で解説いたしましたが、今回はその中でも特に注意が必要な「サジェスト汚染」について詳しくご説明します。サジェスト汚染がどのように発生し、企業や個人にどんな影響を及ぼすのかを理解することで、適切な対策をするための第一歩となります。
目次
- サジェスト汚染とは?
- サジェスト汚染が起きる主な原因
- サジェスト汚染を放置するとどうなる?
- サジェスト汚染の対策・削除方法【4つの対応策】
- サジェスト汚染を予防・監視するには?
- よくある質問(Q&A)
- まとめ|サジェスト汚染は早期対応が鍵!
サジェスト汚染とは?
サジェスト汚染の定義
GoogleやYahoo!の検索窓に文字を入れると、よく検索されている言葉の候補が自動で出てきます。これを「サジェスト(検索候補)」と言います。でも、その中に「〇〇会社 パワハラ」や「〇〇 訴訟」など、悪いイメージを与える言葉が勝手に表示されることがあります。これが「サジェスト汚染」です。
個人や企業が不当な評価を受ける可能性が高まります。
サジェスト汚染は、検索エンジンの自動でアルゴリズムが関連性の高い情報を表示する機能を悪用されることで発生します。
サジェスト表示の仕組み(Google・Yahoo!)
「サジェストってそもそも何?」という方は、前回の記事で仕組みや活用法をまとめていますので、ぜひ先にそちらをチェックしてみてください!
サジェストとは?仕組みからSEO活用法・おすすめツールまで徹底解説
https://www.locaop-iroha.co.jp/seo/seo-introduction/
サジェスト汚染が起きる主な原因
① ネガティブな検索や投稿の増加
例えば「企業名+ブラック」や「〇〇+うざい」などの検索が繰り返されることで、悪い言葉がサジェストに表示されやすくなります。
② 掲示板・SNSの炎上・荒らし
ネット上で悪口や批判が拡散され、それが検索されることで、膨れ上がり拡大していきます。
③ 意図的なネガティブキャンペーン(風評被害)
よく検索される言葉を優先的に表示する仕組みがあるため、不正な検索でも反映されてしまう場合があります。
サジェスト汚染を放置するとどうなる?
企業・サービスの信頼低下
企業名やサービス名と一緒に、「詐欺」「炎上」「ブラック」などの悪い言葉が検索候補に出ると、ユーザーは、その会社やサービスを信用が低下してしまいます。
企業は、信頼を失ったり悪いうわさが広まったりして、売上が減ってしまうなど、さまざまな悪い影響を受ける可能性があります。
放置による二次被害
放置してしまうと、企業の評判を悪く見せてしまい、その結果として売上の減少や求職者の減少といった、さらなる被害を招くことがあります。
この問題は、誰かが意図的に仕掛ける場合もあれば、ユーザーの検索履歴や口コミなど、いくつかの要素が重なって自然に発生することもあります。
だからこそ、企業はサジェスト汚染を早めに見つけて、適切な対応をすることが大切です。
サジェスト汚染の対策・削除方法【4つの対応策】
Googleのサジェスト削除申請を行う
Googleのサジェストを削除したい場合は、Googleが提供している「不適切な検索候補の報告」フォームから申請を行うことができます。
①パソコンで google.com にアクセスします。
②検索バーに、削除したいキーワードを入力します。
③検索バーの下に、検索候補(サジェスト)が表示されます。
④一覧の一番下にある「不適切な検索候補の報告」をクリックします。
⑤報告したい検索候補を選び、その理由(内容)を具体的に記入します。
⑥入力内容を確認し、「送信」をクリックして完了です。

この方法は誰でも簡単に試せる反面、Googleから個別に返答があるわけではなく、必ず削除される保証もありません。
ネガティブコンテンツの削除依頼をする
問題のあるコンテンツが掲載されているサイトの運営者に直接削除を依頼するのが一般的な対応方法です。
それでも削除に応じてもらえない場合は、Googleなどの検索エンジンに対して削除申請を行うか、弁護士などの専門家に相談することも検討する必要があります。
弁護士を通じて法的削除を行う
弁護士に相談すると、問題のある投稿を「法律に違反している」として、サイトの管理者やプロバイダに削除を求めてもらえます。対応してもらえない場合には、裁判所に申し立てて、削除の命令を出してもらうこともできます。
対応内容 | 費用の目安 |
サイト管理者への削除請求 | 約10万~20万円 |
裁判所への仮処分申し立て | 約35万~40万円 |
投稿者の特定(発信者情報開示請求など) | 数十万円〜100万円程度 |
※こちらはあくまでも目安となる費用です。
実際の費用は、案件の内容や弁護士事務所によって異なるため、詳細は個別に相談が必要です。
専門業者に依頼して対応する
サジェスト汚染や風評被害への対応は、専門の業者に依頼するという方法もあります。
これらの業者は、Googleなどの検索エンジンの仕組みに詳しく、サジェストの削除申請や、ネガティブなワードを目立たなくする対策などを専門的にサポートしています。
自分で申請を行うのが難しい場合でも、業者に依頼することで、申請文の作成や証拠の整理、Googleへの適切な申請手続きなどを代行してもらえるため、より確実な対応が期待できます。
また、削除が難しいケースでは、ネガティブな情報を目立たなくする逆SEOやマイナスイメージの払拭策といった対策を提案してくれる場合もあります。
費用は業者によって異なりますが、一般的には月額数万円〜数十万円ほどかかることが多く、契約期間が数ヶ月以上になるケースもあります。依頼前には、対応範囲や実績、料金体系をしっかり確認することが大切です。
サジェスト汚染を予防・監視するには?
定期的なサジェストチェックを行う
ブランドイメージを守り、予期せぬトラブルを防ぐためには、定期的なモニタリングがとても重要です。
Googleの検索窓やYahoo!のサジェスト機能を活用して、自社名やサービス名に関連する検索候補を定期的にチェックしましょう。
特に、ネガティブなキーワード(例:「〇〇 詐欺」「〇〇 ブラック」など)が表示されていないか確認することで、風評リスクの早期発見につながります。
また、表示されるサジェストキーワードをリスト化して変動を記録しておくことで、表示内容が変化した際の原因分析や対策の検討にも役立ちます。
逆SEOやポジティブコンテンツの活用
逆SEOとは、検索エンジンで特定のウェブページやサイトが上位に表示されないようにするための対策です。
通常のSEOは自社サイトなどを上位に表示させることが目的ですが、逆SEOはその逆のアプローチで、悪評サイトやネガティブな情報の掲載ページなどが検索結果の下位に下がるよう工夫する手法です。
ネガティブなサイトより、自社の公式サイトを検索結果の上に出すのが一番の対策です。
まずは、悪い情報がどんな言葉(キーワード)で検索されているか調べましょう。
そのキーワードを使って、自社サイトに役立つ情報を載せた記事を作ります。
ポイントは、ただキーワードを入れるだけでなく、読む人にとってわかりやすくて役に立つ内容にすることです。
Googleは整理された読みやすいサイトを上の方に表示します。
もし悪いサイトでいろんなキーワードが使われているなら、それぞれのキーワードに対応した記事を作って、自社サイトを強くしていくと効果的です。そのためには、サイトの信頼度を上げる対策やリンクを増やす、更新を続けることも大事です。
風評監視ツールの活用もおすすめ
風評監視ツールの活用もおすすめです。
これらのツールを使うことで、自社やブランド名に関するネガティブな情報や口コミ、悪評がインターネット上でどのように拡散しているかをリアルタイムで把握できます。
風評監視ツールは便利おすすめですが、使いすぎると大事な問題を見逃すことがあります。
また、全部をチェックできないこともあるので、ツールだけに頼らず、しっかり対策を考えることが大切です。
具体的なメリットは以下の通りです。
項目 | 内容 |
早期発見 | 問題が大きくなる前にネガティブな投稿やコメントを検知し、迅速に対応可能 |
効果的な対応策立案 | 風評の傾向や発生源を分析し、具体的な対策を計画しやすくなる |
逆SEO対策との連携 | ネガティブ情報を抑えるだけでなく、自社のポジティブな情報発信にも活用可能 |
信頼回復 | 顧客の声や口コミを把握し、改善点を洗い出すことでブランドイメージを改善 |
よくある質問(Q&A)
Q. サジェスト削除までの期間は?
サジェストの削除にかかる時間は、状況やサービスによって違いますが、だいたい数日から数か月くらいかかります。例えば、GoogleやYahoo!に削除を申請すると、早ければ数日から1週間で反映されることもありますが、長いと数週間や数か月かかることもあります。また、専門の業者に頼む場合は、だいたい1か月から3か月ほどかかることが多いです。
対象 | 削除申請の反映期間の目安 | 備考 |
Google検索 | 約7~14日 | キーワード内容や検索エンジンの判断で変動あり |
Yahoo!検索 | 約3~7日 | 関連キーワードも除外される場合あり |
業者に依頼 | 約1~3か月 | 内容や業者対応状況により期間が延びることも |